「フリーランスとして仕事の依頼が減ってきた」「仕事が取れず、このまま続けていけるか不安」「どうやって新しい案件を見つければいいのか分からない」などと思っている人も多いのではないでしょうか。
フリーランスは会社員と違い、案件の波や景気の影響を受けやすく、仕事が途切れることがあります。しかし、正しい行動や考え方を知っていれば、仕事がない状態を避けたり安定的に案件を獲得し続けたりすることが可能です。
この記事では、フリーランスの仕事が途切れる原因や、すぐに取るべき具体的な行動、日頃から意識すべき安定化の工夫、さらに仕事がないときに陥りやすい心理への対処法を解説します。また、活用できる公的制度や支援策も紹介するのでぜひ参考にしてください。
目次
仕事がないフリーランスはどれくらいいる?
まず、仕事がないフリーランスはどれくらいいるのでしょうか。「フリーランスの意識・就業実態調査 2024年版」によると、以下のような実態が報告されています。
過去の失敗経験として、「思うように仕事が受けられず生活費を賄えなかった」と答えた人が18.9%に達しており、5人に1人はフリーランスとして仕事が得られない時期があるようです。
また、現在フリーランスとして働くうえでの不安な点としては「収入に波がある・不安定」と答えた人は36.7%であり、「仕事を見つけることが困難」と回答した人が18.2%となっています。多くの人が収入や仕事の確保に不安を抱えていることがわかります。
フリーランスが仕事がない原因とは?
では、フリーランスが仕事がないという状態に陥る原因とは何なのでしょうか。
社会的影響
フリーランスが仕事を得られない背景には、個人の努力だけでは解決できない社会的な影響が関わることもあります。特に経済状況の変化や企業の予算削減など、外部環境によって案件数そのものが減少することが、フリーランスが仕事がないという状態になってしまう原因のひとつです。
たとえば、景気の悪化や物価高の影響を受けると、企業はコストを抑えるために外注費を削減し、フリーランスへの発注を一時的に停止するケースが増えます。また、AIの普及や業務自動化の進展により、これまで人の手で行われていた仕事がシステムに置き換えられるなど、案件そのものが減少する分野もあるでしょう。
このように、社会的・経済的な動向は、フリーランスがどれだけ努力しても避けられない外的要因として存在します。
実績・能力不足
フリーランスが仕事を得られない原因としては、実績や能力の不足もあります。企業やクライアントは、即戦力として業務を任せられるフリーランスを選びたいと考えているため、過去の成果やスキルが十分ではない場合、依頼につながりにくくなってしまいます。
経験の浅いフリーランスは「この人に任せても大丈夫か」という不安を持たれやすく、競争の激しい市場の中で埋もれてしまう可能性があるでしょう。そして、結果的に仕事の機会を逃してしまうリスクが高まるのです。実績や能力の不足はフリーランスの仕事の獲得に直接的に影響を与え、安定した受注を妨げる大きな要素となるのです。
営業・プレゼン力の不足
フリーランスが仕事を得られない原因のひとつに、営業やプレゼンテーションの力が不足していることがあります。フリーランスは、自分のスキルや実績を自ら売り込む必要があります。どれほど高い技術を持っていても、それをクライアントにわかりやすく伝える営業力やプレゼン力がなければ、信頼を得ることはできません。
特に新規案件の獲得や初対面のクライアントとの商談では、自分の強みや提案内容を論理的かつ魅力的に伝えることが受注率を左右します。営業やプレゼンの力が不足していると、せっかくのスキルを活かす機会を逃してしまうでしょう。
探し方が悪い
フリーランスが仕事を得られない原因として、案件の探し方が悪いことも大きな要因のひとつです。どれだけスキルや実績があっても、適切な方法で案件を探さなかったり、選び方を誤ったりしているとせっかくのチャンスを逃してしまいます。
まず、案件を探す手段が偏っていると、出会える仕事の幅が狭まります。フリーランス向けのマッチングサイトやエージェントサービス、SNS、知人からの紹介など、仕事を得るルートにはさまざまなものがあります。ひとつだけの方法を利用したり、自分に合った案件を掲載しているサイトを知らなかったりすると、仕事を得るチャンスを逃してしまうでしょう。
また、案件を選びすぎることも、仕事が見つからない原因としてよくあります。報酬額や仕事内容、働き方にこだわりすぎて応募を見送ってしまうと、結果的に機会を逃すことになるので注意しましょう。
自身の市場価値が下がっている
フリーランスが仕事を得られない場合、自身の市場価値が下がっていることも原因の可能性があります。スキルや実績、対応力、信頼性などの要素によって市場価値は決まりますが、これらが時代の変化に合っていない場合、自然と価値が下がってしまうのです。
たとえば、ITやクリエイティブ業界では新しい技術やトレンドの移り変わりが早く、数年前まで需要が高かったスキルが今ではほとんど使われなくなるケースもあります。そうした中でスキルアップを怠ると、古いスキルしか持っていない人と判断され、競合に比べて選ばれにくくなってしまうでしょう。
仕事がない時にフリーランスが取るべき行動
では、フリーランスが仕事がないという場合には、すぐにどのような行動を取るべきでしょうか。
有力なエージェントを探す
フリーランスが仕事がないときに取るべき行動のひとつが、有力なエージェントを探すことです。エージェントを活用することで、自分では見つけにくい優良案件や非公開案件に出会える可能性が高まります。
エージェントは企業とのコネクションを持っており、スキルや希望条件に合った案件を紹介してくれます。そのため、営業や交渉が苦手な人でもエージェントを介すことでスムーズに仕事を獲得できる可能性があります。また、契約内容や単価の交渉を代行してくれるため、報酬面でも有利に働くことがあります。
さまざまなエージェントがあるので、現在登録をしていないエージェントがある場合には、新たにエージェントに登録してみるのがおすすめです。エージェントごとに得意とする業界や案件の種類が異なるため、登録先を増やすことで出会える案件の幅が広がるでしょう。
求人サイトやクラウドソーシングサイトを探す
フリーランスが仕事がないときには、求人サイトやクラウドソーシングサイトを活用して新しい案件を探すことも有効です。エージェントを通じた紹介案件だけでなく、自分で積極的に案件を探すことで、より多くのチャンスに出会える可能性が高まります。
クラウドソーシングサイトは、未経験者や経験の浅い人でも応募しやすい案件が多く、スキルや実績を積み重ねるのに最適です。一方、求人サイトでは企業が直接募集しているフリーランス向けの業務委託案件も多く掲載されています。職種やスキル、勤務形態などの条件を細かく絞り込めるため、自分の得意分野に合った案件を効率的に探すことができるでしょう。
求人サイトやクラウドソーシングサイトを活用すれば、自分のスキルに合った仕事を幅広く探すことができ、受注のチャンスを広げることができるでしょう。
スキルシートやプロフィールを見直す
仕事がないと感じたときには、スキルシートやプロフィールを見直すことが大切です。どれだけ経験やスキルがあっても、それが相手に正しく伝わらなければ案件を獲得する機会を逃してしまいます。
スキルシートやプロフィールはいわば営業ツールです。クライアントが最初に見る情報であり、ここで興味を持ってもらえなければ次のステップに進めません。そのため、古い情報や曖昧な表現が残っている場合は最新のスキルや実績に更新し、分かりやすく整理することが重要です。
スキルシートやプロフィールの内容を見直し更新する際には、自分がどんな価値を提供できるのかを意識して書くことがポイントです。単に業務内容を並べるだけでなく、クライアントの課題をどのように解決してきたか、どんな成果を出したかを具体的に示すことで、より魅力的なアピールになるでしょう。
知人や過去の取引先に連絡を取る
フリーランスの仕事がないときには、知人や過去の取引先に積極的に連絡を取ってみることも効果的です。新しい案件を探すことに集中しがちですが、実はこれまで関係を築いてきた相手から次の仕事につながるケースもあります。
特に、過去に取引したクライアントとは既に信頼関係ができているため、あらためて連絡をすることで再び依頼をもらえる可能性があります。たとえば、「最近こういうスキルを新しく習得しました」「現在スケジュールに空きがあります」など、さりげなく近況を伝えることで、タイミングよく新しい案件を紹介してもらえるかもしれません。
また、知人や業界関係者に声をかけることも有効です。仕事を依頼される直接の関係者でなくても、「フリーランスの〇〇さんが案件を探している」と周囲に伝えてもらえるだけで、思わぬつながりが生まれる場合があります。
企業に対して営業をする
仕事がないときこそ、自分から企業に営業をかけるのも有効な手段です。受け身で案件を待つよりも積極的にアプローチすることで、思いがけないチャンスを掴めることがあります。
営業を行うことで、求人サイトやエージェントに求人を出していない企業にもアプローチできます。企業の中には「外注を検討しているが、まだ具体的に募集を出していない」「社内にリソース不足の課題はあるが、どこに依頼すればいいかわからない」といった潜在的なニーズを抱えているケースがあります。そうした企業に直接アプローチできれば、競合が少ない状態で仕事を獲得できるでしょう。
このように、営業活動は単に仕事を探すための手段ではなく、まだ見えていない需要を掘り起こすためのチャンスでもあります。自分のスキルを武器に、課題を抱える企業に対して積極的に提案していく姿勢が、安定した仕事の獲得につながるでしょう。
案件の幅を広げる
フリーランスの仕事がないときは、自分の得意分野にこだわりすぎず、案件の幅を広げることで新たなチャンスを掴むことができるかもしれません。
特定のスキルや業務、業界に限定してしまうと、景気やトレンドの変化に影響を受けやすく、案件数が減る可能性があります。一方で、関連する分野やスキルを広げておくことで、柔軟に案件を受けられるようになり、安定した収入につなげることができるでしょう。また、新しいジャンルに挑戦することで経験値が増え、将来的に高単価の案件を受けやすくなるというメリットもあります。
たとえば、Webデザイナーであれば、デザインだけでなくLP制作やバナー広告、コーディング、ディレクションなどの案件も対応できるようにしておくと、仕事の幅が大きく広がるでしょう。
SNSやブログで情報発信
SNSやブログを活用して情報発信を行うことで、自分の存在や専門性を多くの人に知ってもらい、仕事の依頼や問い合わせにつなげられる可能性があります。
フリーランスは会社に属していない分、自分自身がブランドそのものです。そのため、スキルや知識を発信して認知を広げることが、営業活動の一環となります。特にSNSやブログは低コストで始められ、継続的に発信を続けることで信頼性や専門性をアピールできます。また、投稿を通じて同業者やクライアントとつながることができ、思わぬ案件や協業のチャンスが生まれることもあります。
SNSやブログでの情報発信は、すぐに仕事につながるわけではありませんが、自分の存在を知ってもらう種まきの活動として重要です。継続的に発信を続けることで、信頼が蓄積され、将来的に安定した案件獲得につながる可能性が高まります。
フリーランスが仕事がない状態を避けるために心がけること
フリーランスが仕事がないという状態になるのを避けるために、ふだんから心がけておくべきことがあります。
複数案件を並行して行う
フリーランスが仕事がない状態を避けるためには、複数案件を並行して行うのが有効です。
ひとつの案件だけに依存していると、契約終了や予算削減などの理由で急に仕事が途切れてしまうリスクがあります。複数の案件を同時に進めておけば、ひとつの案件が終了しても他の仕事で収入を維持でき、安定した働き方が可能になります。
さらに、複数の案件を並行して進めることは、自身の市場価値を高めるチャンスにもなります。異なるジャンルや業界の案件に携わることで、幅広い経験を積むことができ、どのようなクライアントにも柔軟に対応できる力が身につくでしょう。
複数の収入源を持つ
フリーランスが仕事がない状態を避けるためには、複数の収入源を持つことも重要です。ひとつの事業やサービスだけに依存せず、収益の柱を分散させることでリスクを減らせます。
たとえば、Web制作やコーディング、システム開発などの受託案件に加えて、オンライン講座の運営、コンサルティング、デジタル商品の販売、電子書籍の出版などを行うことで、メインの事業の仕事量が一時的に減っても安定した収入を確保できるでしょう。
また、異なる分野での収益活動は自身のブランディングにもつながります。たとえば、講座やコンサルティングを通じて専門家としての認知を高めれば、新たな案件やパートナーシップの機会を得ることも期待できるでしょう。
継続につながる案件を探す
フリーランスが安定して仕事を続けていくためには、単発ではなく継続的な契約につながる案件を意識的に選ぶことも大切です。
単発案件ばかりを受けていると、常に新しい仕事を探さなければならず、営業や応募にかかる手間や時間が増えてしまいます。一方で、継続契約の案件を獲得できれば、一定期間安定した収入が見込めるだけでなく、クライアントとの信頼関係も深まり長期的なパートナーシップを築くことができます。
継続案件になりやすい業務を行うというのも重要です。たとえば、システム保守・運用、Webサイトの定期更新、広告運用など、定期的な作業や成果物が発生する分野は継続案件になりやすい傾向があります。
スキルアップを続ける
フリーランスとして安定して仕事を得続けるためには、常にスキルアップを意識することが欠かせません。技術やトレンドは日々進化しており、以前の知識やスキルのままではクライアントの要求に応えられなくなる可能性があります。
特にITやデザイン、マーケティングなどの分野では、新しいツールや技術が次々と登場しています。オンライン講座やセミナー、専門書などを活用して最新のスキルを習得し続けることで、時代の変化に柔軟に対応できるようになるでしょう。また、スキルを更新し続けることで他のフリーランスとの差別化ができ、クライアントに依頼したいと思わせる強みを維持できます。
最新スキルを身につけていれば、新しい分野の案件や高単価のプロジェクトにも挑戦でき、継続的な仕事の獲得、収入の向上にもつながるでしょう。
情報発信を習慣化する
フリーランスが継続的に仕事を得るためには、情報発信を習慣化することも重要です。自分のスキルや実績、専門分野に関する知見を積極的に発信することで、クライアントや業界関係者からの認知度が高まり、仕事の依頼や相談につながりやすくなります。
たとえば、SNSやブログ、ポートフォリオサイトで制作実績やノウハウを共有すれば、「この分野に詳しい人」として信頼を得られます。また、継続的に情報を発信することで検索エンジンやSNS上での露出も増え、自然と新しい顧客層との接点が生まれるでしょう。
他にも、情報発信を通じて自分の専門性を整理できるというメリットがあります。文章や投稿を作成する過程で、自分の強みや得意分野を改めて認識でき、サービス内容や提案力のブラッシュアップにつながります。
人脈を作る努力をする
フリーランスが仕事が途切れないようにするには、人脈を作る努力をすることが重要です。
フリーランスの仕事は、知識やスキルだけでなく、誰にその能力を知ってもらえるかによっても大きく左右されます。人脈が広がれば、直接の依頼や紹介案件を受けやすくなり、仕事の安定性が増す可能性があります。また、信頼できる人脈を持つことで情報交換や最新の業界動向の把握も可能になり、競争力を維持できるはずです。
SNSや業界イベント、勉強会を活用して交流を増やすだけでも、安定的に案件を得られる可能性は高まるので、積極的に参加するのがよいでしょう。
仕事がない時にフリーランスが陥りがちな心理
仕事がないという時には、フリーランスは不安に駆られがちです。ここではフリーランスが陥りがちで、注意すべき心理について解説します。
単価を下げるべき?
仕事がないときには、フリーランスは現在の単価が高すぎるから仕事がないのではないか、単価を下げたほうがよいのではないかと考えがちです。
ただ、業界の標準や自身のスキルに見合った単価を設定しているのであれば、仕事がないからといって単価を安易に下げるべきではありません。単価を下げることは一時的に受注を増やす可能性はありますが、長期的には自身の市場価値を下げるリスクがあります。低価格で仕事を請ける習慣がつくと、クライアントはその単価を基準として認識し、今後の契約でも適正な報酬を得にくくなってしまうでしょう。
単価を下げるべきかどうか悩んだときには、まず自分のスキルや経験、市場での評価を客観的に見直すことが大切です。必要であれば業界の相場を調べたり、同業のフリーランスがどの程度の単価で仕事を受けているかを参考にすることで、適正価格を判断しましょう。
フリーランスを続けるのは難しいのでは?
仕事がない状態が続くと、「自分にはフリーランスは向いていないのではないか」「このまま続けても生活していけないのでは」と不安に感じる人もいるでしょう。フリーランスにとって案件が途切れることは精神的なプレッシャーとなり、将来への不安を増大させる要因になります。
しかし、フリーランスの働き方はどうしても収入に波があるもので、誰にでも仕事が少ない時期は存在します。この時期をすべて自分の実力不足と捉えてしまうと、必要以上に自信を失い、行動が消極的になってしまう危険性があります。
実際には経済状況や業界のトレンド、季節要因など、個人の努力だけではコントロールできない要素も多く存在します。短期的な結果だけでフリーランスを続けるのは難しいと判断するのは早計です。重要なのは、「一時的な停滞期」と「構造的な問題」を冷静に区別し、自分ができる改善点を見極めることです。焦りや不安に流されず、今後の方向性を見つめ直す時間と捉えることで、次のステップにつながる可能性が広がるでしょう。
何をすればいいのか分からない
仕事がなくなってしまうと、仕事を得るために「何から手をつければいいのか分からない」と感じてしまうフリーランスもいると思います。焦りや不安が大きくなるほど思考が整理できず、具体的な行動に移せなくなるという悪循環に陥りやすいのです。
特に独立して間もないフリーランスの場合、営業・スキルアップ・人脈づくりなど、やるべきことが多岐にわたるため、優先順位をつけられずに立ち止まってしまう可能性があります。このような状態では、行動できないこと自体がストレスとなり、結果的に仕事のチャンスを逃す原因にもつながります。
こういった状況を脱するためには、まず今の自分にできることを具体的に洗い出すことが重要です。小さな行動をひとつずつ積み重ねることが前進につながるでしょう。
仕事がない時にフリーランスが頼れる制度
仕事がなくてどうしても生活が難しいというような場合には、以下のような制度を利用するのもよいでしょう。
国民年金保険料の免除・猶予制度
仕事がないときには国民健康保険料の減免制度の利用も可能です。国民年金保険料の免除・猶予制度は、経済的な理由で保険料の納付が難しい人を対象に、一定期間の支払いを免除または猶予できる制度です。仕事がない期間に収入が大幅に減った場合でも、この制度を利用すれば年金加入資格を維持しつつ、将来の年金受給につなげることができます。
免除には「全額免除」「一部免除」などがあり、前年所得や世帯の状況によって適用区分が決まります。また、50歳未満であれば「納付猶予制度」を利用でき、後から追納することも可能です。
免除・猶予が承認されれば未納扱いにはならないため、将来的に年金額を減らさずに済むというメリットがあります。仕事が落ち着いた後に追納すれば、将来受け取る年金額を補うことも可能です。
国民健康保険料の減免制度
仕事がないときには国民健康保険料の減免制度を利用するのもよいでしょう。国民健康保険料の減免制度は、収入の減少などにより保険料の支払いが困難になった場合に、一定期間、保険料の一部または全額が減免される制度です。
フリーランスは収入が不安定になりやすいため、仕事がない期間に利用できる有効な支援策といえます。減免の対象となるかどうかは、前年の所得や現在の収入状況、世帯の状況などによって判断されます。減免が認められると、保険料の負担が軽減され、生活の維持がしやすくなります。
住民税や所得税の納税猶予制度
仕事がない期間に収入が減少し、税金の支払いが難しくなった場合には、住民税や所得税の納税猶予制度を利用できる場合があります。この制度では、一定の要件を満たせば納税の期限を延長したり、分割での納付が認められたりします。
たとえば、災害や失業、業績悪化などやむを得ない事情で納付が困難な場合、市区町村や税務署に申請することで、最長1年間の納税猶予を受けられるケースがあります。また、利子税が軽減または免除されることもあります。
猶予が認められることで、税金の支払いに追われる負担が一時的に軽減され、生活の立て直しに集中しやすくなるでしょう。
生活福祉資金貸付制度
仕事がなく収入が途絶えてしまった場合には、生活福祉資金貸付制度を利用することも検討できます。この制度は、低所得者世帯や失業中の人など、生活に困窮している人を対象に、生活費や住居費などを無利子または低金利で貸し付ける公的な支援制度です。
フリーランスの場合でも、収入が大幅に減少したり、仕事を失ったりして生活の維持が難しくなったときには対象となる可能性があります。貸付には、日常生活の維持を目的とした「総合支援資金」や、急な収入減や失業などにより一時的に資金が必要な場合に利用できる「緊急小口資金」などがあり、状況に応じて利用できる資金の種類が異なります。
貸付金は無利子、または年1%程度の低金利で借りられるため、生活が安定するまでの一時的な支援として有効です。返済の猶予や分割返済の相談にも応じてもらえる場合があるため、生活再建のための選択肢のひとつとして検討するとよいでしょう。
自治体のフリーランス・中小事業者支援
仕事がなくなったり、収入が大きく減少したりしたフリーランスや個人事業主に対しては、自治体による独自の支援制度が用意されている場合もあります。これらは国の制度とは別に、市区町村や都道府県が地域の実情に合わせて実施しているもので、内容は地域によってさまざまです。
主な支援内容としては、事業継続のための補助金や給付金、家賃や設備投資に関する助成、融資の利子補給制度、経営相談や専門家派遣などが挙げられます。中には、創業支援やスキルアップを目的とした研修費用の助成、コワーキングスペース利用料の補助など、フリーランスに特化した支援を行っている自治体もあります。
商工会議所や支援機関への相談
仕事がなくなったり、今後の事業継続に不安を感じたりした場合には、商工会議所や各種支援機関への相談も有効な手段です。
商工会議所や商工会では、フリーランスや個人事業主を対象に、経営や資金繰りに関する無料相談を行っています。専門の経営指導員や中小企業診断士が常駐しており、事業の立て直しや新たな仕事の獲得方法、補助金や融資制度の活用などについて、具体的なアドバイスを受けることができます。
また、地域の中小企業支援センターやよろず支援拠点などの公的機関でも、経営やマーケティング、税務、労務など幅広い分野の相談が可能です。こうした機関は国や自治体の支援制度にも精通しているため、自分に合った制度や支援策を紹介してもらえることもあるでしょう。
小規模企業共済
小規模企業共済は、フリーランスや個人事業主のための「退職金制度」ともいえる共済制度です。独立行政法人 中小企業基盤整備機構が運営しており、事業をやめたときや廃業時などに共済金を受け取ることができます。支払った掛金は「全額が所得控除」の対象となるため、節税効果が得られる点も大きなメリットです。
仕事がある時期に小規模企業共済に加入して計画的に掛金を積み立てておくことで、仕事がなくなって収入が減った際にも共済金を受け取ったり、積立金を一時的に借り入れたりして生活資金を補うことができます。
特に「契約者貸付制度」を利用すれば、積み立てた掛金の範囲内で低金利の融資を受けられるため、急な資金不足にも柔軟に対応できます。
失業手当は基本的に対象外
注意すべきポイントですが、フリーランスや個人事業主の場合、会社員のように雇用保険に加入していないため原則として失業手当の対象にはなりません。失業手当は、雇用保険に一定期間加入していた労働者が、離職後に再就職活動を行う際の生活を支援するための制度であり、事業主として働いていたフリーランスは制度の加入要件を満たさないのが一般的です。
ただし、過去に会社員として雇用保険に加入していた期間があり、離職から1年以内にフリーランスとして独立した場合など、条件によっては受給できるケースもあるので確認しましょう。
また、ハローワークでは、失業手当の対象外となるフリーランスや個人事業主に対しても、再就職支援や職業訓練などのサポートを受けられることがあります。制度の対象外だからといってすぐに諦めず、まずは最寄りのハローワークや自治体の窓口で相談してみるとよいでしょう。
フリーランスエンジニアの案件紹介ならPrime Freelance
フリーランスとして働いていると、仕事が途切れたり、収入が不安定になったりする時期は誰にでも訪れます。しかし、焦って行動するのではなく、まずは原因を冷静に分析し、できることからひとつずつ取り組むことが大切です。
新しい案件を探すときには、信頼できるエージェントの活用も効果的です。エージェントを通じて非公開案件や条件の良い仕事に出会える可能性が高まるだけでなく、契約交渉や案件選定をサポートしてもらえるため自分の強みを活かしやすくなるでしょう。
「Prime Freelance」は、ITエンジニアのフリーランスに特化したエージェントで、15年以上の運営実績を持ち、非公開求人を含む1万件以上の案件を常時保有しています。専任アドバイザーが利用者一人ひとりを丁寧にサポートし、キャリアに合った継続案件の提案はもちろん、年収交渉や商談同行、面接アドバイス、参画後のアフターサポートまで手厚く対応します。安定した働き方を実現したいフリーランスはぜひ積極的に活用し、自分に合った案件を見つけてください。